精神疾患と不眠
不眠は、多くの精神疾患における基本的な症状です。特に気分障害や不安障害においてはその診断基準の一症状となっています。したがって、背景にあるこれらの精神疾患を適切に治療すれば、随伴する不眠の多くが解消されます。
しかし、精神疾患の治療によっても不眠が改善しない場合には、種々の要因を考慮しながら、その診断と治療方針を決定していきます。
精神疾患の臨床症状
精神疾患の経過中に出現する不眠は、急性ストレス、不適応反応などによる数日程度の一過性不眠の場合もありますが、多くは数週から数力月にわたって毎晩のように続く持続性不眠です。
精神疾の方の再燃・再発にも、そうした持続性不眠がかかわっていることが多いです。
気分障害
うつ病では中途覚醒や早朝覚醒が、蹄病では睡眠欲求の減少による睡眠時間の短縮と浅眠傾向がみられます。
噪うつ病における不眠は、噪病あるいはうつ病エピソードの前兆症状として重要です。うつ病における持続性不眠は、QOL低下の要因になるとともに、初回エピソード後においては自殺の予測因子であり、さらには再発の予測因子でもあるので、厳に注意を要します。
不安障害
全般性不安障害では、覚醒中の慢性かつ持続性の不安が夜間に持ち越されるため、入眠障害を訴えることが多いのです。
一度不眠を経験すると、睡眠に対するこだわりがいっそう強化されて、一種の不眠恐怖ともいえるような状態になり、悪循環に陥ります。
パニック障害では、約3割の方が夜間のパニック発作を経験するので、「また夜間のパニック発作が起こるのではないか」という強い予期不安から持続性の入眠障害を呈しやすいです。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)では、原因となった外傷的な出来事が夢体験として現れることが多く、夜間に覚醒して強い不安症状を生じるため、不眠が引き起こされます。
不眠に悩む方は快眠法(就寝編)が詳しく書いてあるので参考にされると役に立つと思います。
